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 コロナと二宮金次郎
林 明 (S43 商)

 2013年10月に「二宮金次郎と40年」の題名で寄稿しました林です。相も変わらず二宮金次郎の研究に邁進しています。今回の題名は「コロナと二宮金次郎」と致しましたのは、二宮金次郎の生きていた時代は天明の飢饉・天保の飢饉に遭遇しそれを見事に克服しました事が参考になると思ったからです。
  天明・天保共に10万人前後の餓死者を出し、村は廃墟と化しました。時の老中首座(大久保忠真公)現在で言えば総理大臣からの依頼により農民の出でありながら旗本宇津家4000石の財政再建を依頼されたのです。依頼された理由は、本人の財政再建と小田原藩家老の財政再建を見事に成し遂げた事が挙げられます。それもそのはず、二宮金次郎は独学で四書五経を学びそれを実践し実績を挙げたのです。今私は四書五経を読み終えて、二宮金次郎仕法のバイブルと言われる「二宮尊徳全集36巻」15000頁の読破に努力しています。今日本はコロナの騒ぎに巻き込まれ解決策の無いまま太平洋の大海原を漂っていると思います。もしも二宮金次郎がこの事態に遭遇していたらどのような行動をしたかを検証して見ました。
 二宮金次郎が常に言われる事は、礼記にある「国に9年の貯えなきを不足と言い、6年の貯え無きを急と言い、3年の貯え無きを国国にあらず」と言う事です。そして個人の事も同じで3年の蓄え無くてはとても安心して生きてはいけないのです。飢饉は3年続くと言われています。それで3年分の食料を米蔵に蓄えさせたのです。
 二宮金次郎は、今盛んに言われている1~2ヶ月の外出禁止でコロナが収まるのであれば何とも簡単な方法では無いかと笑い飛ばす事でしょう。天保の大飢饉の時(東北地方で10万人死亡)、二宮金次郎が財政再建を成し遂げた旗本宇津家4000石の農民173家族857人の総ての人が極楽飢饉と大変喜んだと言い伝えられています。今から170年前に飢饉を克服する大切な教えが日本に有ることを私は学びました。そして私もその教えを学び実践して46年になりました。
  コロナは人との接触により感染をする病気です。最高2ヶ月のステーホームで感染が止められるのであれば厳守するべきでしょう。しかしその前提に二宮金次郎の教えを学ばなければ成りません。
  今後も同じような惨禍が起こりえると思います。今こそ二宮金次郎の教えを学ぶ良い機会かと思います。この機会を逃しては有り得ないと思います。


 

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