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杉並の風
      
憧れの街プラハ
 中村 潤一(S46経)
 
昨年の秋に永年憧れていたチェコ共和国の首都プラハを初めて訪れることができました。団体旅行で時間の制約もあり行動範囲は限られましたが、千年の歴史をもち「百棟の街」とか「建築の宝石箱」と称され、ロマネスク建築から近代建築まで各時代の建築様式が並ぶプラハの街並みを楽しむことができました。両世界大戦の被害が少なかった結果、美しく古い建物が多く残っています。このためヨーロッパの中世映画はプラハで撮影されることが多く、「アマデウス」も大半は当地で撮られたとのことです。プラハ城、カレル橋、旧市庁広場やヴァーツラフ広場等は世界の各国から訪れた大勢の観光客で溢れ、プラハが世界の古都であることを実感させられました。 
   チェコといえばスメタナやドヴォルザークの作曲家が有名です。殊にドヴォルザークはシューベルトと並ぶ音楽史上屈指のメロディー・メーカーで大好きな作曲家です。このためヴァルタヴァ川(ドイツ語でモルダウ)に面する芸術家の家の前に立つ彼の銅像を見て訳もなく感動しました。プラハでは音楽が空気のようなものだそうです。街の各所で演奏会が開かれ、会場はコンサートホールだけでは足らず、教会や宮殿および博物館も使われ、更に気のあった人びとがアマチュアの団体を結成しているとのことです。チェコが弦の国といわれ、三重奏や四重奏の室内弦楽が優れている理由の一つはここにあるようです。
    芸術の家の前に立つ
            ドヴォルザークの銅像 
 
 
 これに関連しますが、チェコの弦楽四重奏団の中で強く印象に残っているのは1998年に聴いたプラハ弦楽四重奏団です。私は弦楽四重奏が好きで、相当数の名の通った団体を聴いていると自認していますが、彼等の演奏は特別でした。当時メンバーは既に70歳代で演奏会の回数は少なくなっていましたが、スメタナやドボルザークのお国ものを、弦に強く押し付けない柔らかい弓使いにより奥深い音色で颯爽と奏でる様子は正に名人技で、弦の国の凄さを痛感させられました。 
  スメタナが1848年に音楽学校を
                  開校した建物
 
チェコにはもう一人有名な作曲家がいます。モラヴィア地方出身のヤナーチェクです。再びチェコを訪れる機会に恵まれたら、彼が活躍したブルノにも赴き生の音楽を楽しみたいと思っています。
   





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